敢えて黙る

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いつもクリティカルに害がない限り、わりと人のミスを大体許している。代表例は買い物のレジや飲食店での店員のミス。ホットスナックを間違えられたりオーダーを間違えられたりしてもわりと受け入れる。

昨日は何もかも面白かった。

職場の近くにある洋食屋があって、地元の常連ばかりくるタイプの場所なので私は半年に一度ペースで孤独のグルメ的な訪問をしているのだけど、多分家族経営でピーク時にも厨房含めた3人しか店員がいない。

接客担当は、カタコトの日本語を話すアジア圏出身のおばちゃん。たぶんシェイシェイと言っていたので中国・台湾あたりの人なんだと思う。

私が頼んだメニューはグレープフルーツのストレートジュースに、チキンクリームスープ、そしてポークジンジャーだった。

テーブルに届いたのは、グレープフルーツのスカッシュに、パンプキンスープ、ポークジンジャーだった。

惜しいのが1個、全然ちげえのが1個。1/3しか合っていない。

知ってた。

まずテーブルに普通にスカッシュが置かれ、「お?シュワシュワしてんな?」ってなった後に、厨房に向かって元気よく「パンプキンーーーー!」って言ってるおばちゃんの声、聞こえてたから。

マジ!?チキンとパンプキン間違えるか?キンか?キンしか聞こえてなかったか!?面白い!!!!!!!

パンプキンスープくるぞくるぞくるぞ…運ばれて…キターーーーー!になった。伝票にもしっかりパンプキンって書いてた。かぼちゃがしっかり浮いてた。おいしかった。

ここまで外されたらメインも間違えてんのかなwwwwwwとワクワクしたけど間違えられてはいなかった。

ただし、想像してた生姜焼き的なポークジンジャーじゃなくて、分厚いトンテキにシンプルな醤油ベースのソース、たっぷり生姜と大葉とレモンをトッピングしたもの。

とりあえず思い描いた食事は全外しという結末になった。

この店、何頼んでもデカめ。大盛りも小盛りもない。全部デカい。

おいしかったです。

高額商品と間違えられていたらさすがに抗議するけど、普通にジュース分、80円くらい安くなってしまった。(スカッシュのほうが安い)

ここまで心の中でハプニングを楽しんでいたので、間違いについてはおばちゃんに指摘しないでおいた。

おばちゃんの中の正しいオーダーで正しく料理が運ばれてきて、私はそれをおいしく食べたので、なにも問題はないのだ。食べた後で言っても困るし、こんな個人店で作って運ばれてから言っても自分も困るし…

会計時、焼肉屋さんのガムのサービスのような感じで飴の入ったボトルを指差して「もらってってよ!」と言われたので、適当に手に取った。

もっと早く言ってよ

飴のふくろに「今日は何事も慎重に考えて話すのが◎」と書いてあった。

私がもっとゆっくりはっきりしっかりと喋って注文していれば…ってこと?ポークジンジャーが思い描いたポークジンジャーなのか確認していれば…ってこと?

それを間違えた本人(無自覚)から渡されるというオチがついて、総じてなんか面白くなった日だった。自分の中だけの面白さ。

なんとなく自分のために記録を残したくなった、そんな日記です。

おわり